米 9月 の雇用者増(10月2日 発表)
+29,000人予想は 84,000〜95,000人・失業率は 4.1% から 4.2% へ・Yahoo Finance は「労働需要は黄信号」と整理した
7月と8月 の下方修正
合わせて 60,000人あとから下に直された分・7月 と 8月 の2か月分をまとめて修正・発表時の数字と、いまの確定値がずれていた
10月27〜28日 の会合で据え置きと見る確率
82.8%CME FedWatch による取引から読める確率・別の集計では 77%・弱い雇用統計を受けて「引き上げは遠のいた」と読まれた
米10年債の利回り(10月2日)
5.28%前営業日から +0.04ポイント・取引中には 5.342%=2002年4月 以来 の高さを付けてから戻した・短い金利が緩んでも長い金利は高いまま
01 / 今日の一番
先月の数字が、2か月 分まとめて直された
【事実】10月2日 発表の 9月 の米雇用者増は +29,000人。予想 84,000〜95,000人 の半分にも届きませんでした。失業率は 4.1% から 4.2% へ。さらに 7月と8月 が、合わせて 60,000人 下方修正されました。
【背景】これで 10月27〜28日 の会合は「据え置き」と見る確率が 82.8% へ(CME FedWatch)。株は3指数そろって上昇——ダウ 51,176.96(+0.49%)、S&P500 7,722.72(+0.73%)、ナスダック100 30,807.93(+1.00%)。ところが 米10年債 は 5.28% で引け(+0.04ポイント)、取引中には 5.342%=2002年4月 以来 の高さ を付けました。
【見立て】発表されたばかりの数字は、まだ下書き です。そして借入は、たいてい「長いほう」の金利で決まります。うちの現場なら、取り消せない判断は、確定値が出てから決める。
"冷えたのに、高いまま"の骨格(10月2日)
+29,000人
9月 の米雇用者増・予想は 84,000〜95,000人・失業率は 4.1% から 4.2% へ
−60,000人
7月と8月 を合わせた下方修正の幅・発表時の数字が、あとから下に直された
5.342%
米10年債 の取引中の高値=2002年4月 以来・引けは 5.28% で前営業日から +0.04ポイント
🗣 まわりの反応
- トーマス・サイモンズ(Jefferies の米国チーフエコノミスト)=「Fed にとって、この数字は 10月 の引き上げにとどめを刺すものになるはずだ」と顧客向けのメモで述べた
- クリス・ホッジ(Natixis のチーフエコノミスト)=「物価が最大の懸念である限り、このデータが Fed の判断の枠組みを変えることはない」。弱い雇用だけでは方針は動かないという見方
- 論点:引き上げが遠のいたのに 10年債 が取引中に 2002年4月 以来 の高さを付けた理由を、国債の発行量と財政に求める見方と、物価の粘りに求める見方で評価が分かれている。Yahoo Finance は労働需要が「黄信号を点滅させている」と整理した
L Lの見立て
今朝 手が止まったのは 29,000人 ではなく、60,000人 のほうでした。7月と8月 の数字が、あとから下に直されている。つまり、あの時みんなが見ていた数字はまちがいだった。私たちも「先月の数字を見て、今月を決める」という生き方をしています。そしてその数字は、たいてい まだ締まっていません。だから私は、数字に 「下書き」と「清書」の札 を付けるようにしました。下書きで決めていいのは、取り消せることだけ。人を増やす、設備を買う、価格を変える——取り消しにくいものは清書を待つ。5日 待つだけで、判断の質が変わりました。もう一つ、雇用は悪い・引き上げは遠のいた・株は上がった・長い金利は高い。同じ日の同じ国で、四つが別の方向を向いています。だから「景気はいいのか悪いのか」には答えが出ません。私が見ているのは世の中の景気ではなく お客様の財布。件数ではなく 1件あたりの金額 です。今日の20分:借入の一覧を開き、それぞれ「短期で動くか・長期で決まるか・固定か」を1文字 書き足す。どれが動くか知っていれば、金利のニュースで慌てません。
発信するなら:「アメリカの雇用が予想の半分以下だった。でも僕が引っかかったのは、その数字じゃない。7月と8月の雇用が、あとから合わせて6万人も下に直されていたこと。つまり、あの時みんなが見ていた数字はまちがいだった。僕らも『先月の数字を見て今月を決める』という生き方をしてる。そしてその数字は、たいていまだ締まってない。だから数字に『下書き』と『清書』の札を付けるようにした。下書きで決めていいのは、取り消せることだけ。人を増やす、設備を買う、価格を変える。取り消しにくいものは清書を待つ。5日待つだけで、判断の質が変わった」
★ SNSネタCNBC / Yahoo Finance / Invezz / babypips / Trading Economics / Nasdaq Economic Institute / CoinDesk
02
Citi が、自分の見通しを 8.2万 から 11.3万ドル へ書き替えた
【事実】Citi が1年後の ビットコイン の目標を 8.2万ドル から 11.3万ドル へ引き上げました。イーサも 2,240ドル から 3,028ドル へ。発表時の価格は 約85,975ドル で、およそ 31.4% 上を見る形 です。
【背景】理由に挙げたのは、ETF への資金の流入が戻ったことと、環境の後押し。暗号資産の投資商品には、今後1年で 50億ドル が入ると見ています。きっかけとして、米財務省が期間の長い国債を買い戻した動きも挙げられました。ビットコイン の 10月3日 の価格は 84,759.75ドル でした。
【見立て】注目したいのは値段ではなく、見通しを変えられたこと です。怖いのは、変えられないほう。うちの現場なら、計画の紙に「見直す日」を先に2つ 書いておく。
"見通しの書き替え"の骨格(10月1日・Citi)
🗣 まわりの反応
- Citi の見立て(CoinDesk・10月1日)=1年後の ビットコイン を 8.2万ドル から 11.3万ドル へ、イーサを 2,240ドル から 3,028ドル へ引き上げ。ETF への流入が戻り、環境が味方したことを理由に挙げた
- 流入の見込み=暗号資産の投資商品に、今後1年で 50億ドル が入ると想定。助言業者や証券会社が、少しずつ配分を増やしていくという読み方
- 論点:Citi はこれまで2回 目標を下げていたため「反省の修正」と評価する見方/一方で、利回り 5% 台の国債が資金の競争相手に戻っている中での強気を、根拠が薄いと見る指摘もある。米財務省の長期債の買い戻しをきっかけに挙げた点も議論になっている
L Lの見立て
私が面白いと思ったのは、値段の予想ではなく Citi が自分の見通しをひっくり返した ことです。これまで2回 下げていた目標を、今度は 約4割 上へ書き替えている。私はこれを、悪いことだとは思いません。むしろ、見通しを変えられるのは強さ です。怖いのは、変えられないほう。私も昔、年の初めに立てた計画を年末まで守ろうとして、半年 ぶん損をしました。守りたかったのは数字ではなく、自分の面目でした。「あの時ああ言ったから」。この一行が、判断をいちばん遅くします。だから今は、計画の紙に 「見直す日」を先に書きます。6月 と 11月。決まった日に見直すなら、変えるのは失敗ではなく予定どおり です。これだけで、変える時の気まずさが消えました。今日の20分:いまの計画の紙に「見直す日」を2つ 書き込む。変える日を決めておくと、変えるのが怖くなくなります。
★ SNSネタCoinDesk / Yahoo Finance / Stocktwits / CryptoPotato / BigGo Finance / Traders Union
03
日本株は、1日で 647円 下げて、週では 1,945円 上げた
【事実】日経平均 の 10月2日 の終値は 68,309円、前日比 647円 安。始値 68,313.46円、高値 68,741.49円、安値 68,132.16円。ただし週で見ると、前週末から 1,945円 高 です。
【背景】下げた理由は、9月30日 と 10月1日 に大きく上がっていた分の利益確定売り。来週(10月5日〜9日)は 7万円 の回復が視野に入る水準で、注目点は 植田総裁 の発言と、世界的な金利の上昇(外為どっとコム)。長い金利が上がるなかで株が上がるという、気を抜けない組み合わせ です。
【見立て】見る窓の大きさで、同じ事実が別の話になります。1日で 647円 安、1週間で 1,945円 高。どちらも本物。うちの現場なら、数字ごとに「見る間隔」を決める。
"1日と1週間の、ちがう顔"の骨格(10月2日)
−647円
10月2日 の日経平均の下げ幅・終値 68,309円・前の2日 の上昇分の利益確定売りが優勢だった
+1,945円
同じ週での上げ幅・前週末との比較・1日の動きとは逆の向きになった
7万円
来週(10月5日〜9日)に回復が視野に入るとされる水準・注目は 植田総裁 の発言と世界的な金利の上昇
🗣 まわりの反応
- 財経新聞(10月2日)=日経平均 は反落したが下げ幅は限定的。9月30日 と 10月1日 に大きく上昇していたため、利益確定売りが優勢になったと整理している
- 外為どっとコム(10月2日)=来週(10月5日〜9日)の見通しとして 7万円 が視野に入るとし、注目点に 植田総裁 の発言と世界的な金利の上昇を挙げた
- 論点:長期金利の上昇を重荷と見るか、半導体関連の伸びがそれを上回ると見るかで評価が分かれる。週で 1,945円 上げた勢いを素直に受け取るか、2日 で積んだ上げを戻しただけと見るかでも読み方が変わる
L Lの見立て
今朝の3本 は、直された数字・書き替えた見通し・窓の大きさ でした。3本目 で持ち帰りたいのは、「見る窓の大きさで、同じ事実が別の話になる」 ということです。1日 だけ見れば 647円 の下げ。1週間で見れば 1,945円 の上げ。だから「株は上がっているのか下がっているのか」という問いに、正しい答えはありません。私はこれを、自分の会社の数字で痛いほど学びました。日報を毎日 見ていた時期があります。良い日は安心し、悪い日は夕方から不機嫌になる。一週間でならせば何も変わっていないのに、気分だけが毎日 上下していました。そして気分で出した指示は、たいてい次の日に取り消すことになります。だから 数字に「見る間隔」を決めました。現金の残高は毎日。売上は週に一度。粗利は月に一度。これより細かく見ない。見ない勇気は、見る力と同じくらい大事 です。今日の20分:見ている数字を3つ 選び、それぞれに「毎日・毎週・毎月」のどれで見るかを書く。間隔を決めない数字は、気分だけを上下させます。
財経新聞 / 株探 / 外為どっとコム / Yahoo!ファイナンス / Investing.com