01 / 今日の一番
ウクライナ、ロシア夏攻勢を押し返す。反撃はモスクワの油田へ
ロシアの2026年春夏攻勢は失速。米シンクタンクISWによると1〜7月の露の前進はわずか97km²にとどまり、ウクライナは6月だけで露に約3.9万人の死傷を与えたと推計。逆にウクライナは長距離攻撃でロシアの複数の製油所やモスクワ近郊の通信拠点を破壊。ロシアの石油収入は前年同期比−30%と、経済の土台が削られています。ただし7月2日にはロシアがキーウをミサイル74発・ドローン496機で攻撃し、少なくとも22人が死亡する惨事も。
🗣 まわりの反応
- ISW「ロシアの春夏攻勢は、作戦的に意味のある前進を達成できていない」
- 一方、7月2日のキーウ攻撃で多くの死者。「反撃は進むが、市民の犠牲は続く」と厳しい現実を指摘する声
L Lの見立て
「勢いがある方が勝つ」とは限らない、と教えてくれる戦況です。大きく攻めても得たのは97km²。一方で相手の“土台(石油収入)”を静かに削る側が効いている。派手な前進より、相手の兵站(土台)を断つ。事業でも、正面衝突より“相手の土台のどこが弱いか”を見る視点が効きます。
発信するなら:「勢いより兵站。派手な前進でなく“土台を削る”方が最後に効く」
★ SNSネタAl Jazeera / NPR / ISW / CSIS
02
ホルムズ海峡、にらみ合いが続く
世界の石油の大動脈・ホルムズ海峡で、イランを巡る緊張が継続。米軍の存在が“衝突は抑える”一方、“安全な通航の保証”までは届かない膠着状態です。ここが詰まると原油高→ガソリン・電気代へと、日本の家計にも波が来ます。専門機関は2026年の要注視リスクに挙げています。
🗣 論点
- 「封鎖は世界経済にも痛手=イランも簡単には踏み切れない」との抑止論
- 「偶発的な衝突が引き金になり得る」との警戒論。専門機関は2026年の要注視リスクに挙げる
L Lの見立て
遠い海の話が、ガソリン・電気代になって自分の財布に着地する。世界情勢は“他人事の顔をした自分事”です。ニュースは「どう自分に返ってくるか」を因果でつなぐと、怖さより理解が勝ちます。
Geopolitical Monitor / Crisis Group
03
「アフリカの角」が火種に。エチオピア×エリトリア
スーダン内戦が続くなか、エチオピアとエリトリアが数か月にわたり非難の応酬。国際危機グループは「全面衝突に傾きかねない要警戒地域」と指摘します。世界の主役になりにくい地域ほど、静かにリスクが積み上がります。
🗣 論点
- 国際危機グループ「全面衝突に傾きかねない要警戒地域」と指摘
- 世界の主要ニュースになりにくく、静かにリスクが積み上がる地域だとの声
L Lの見立て
目立つニュースだけを見ていると、足元をすくわれる。静かに積むリスクほど怖い——これは事業でも同じで、派手な競合より“気づかない構造変化”に足をとられます。だから、地味な話も一つ拾っておく価値があります。
International Crisis Group / ACLED
04
EUと中国、「作りすぎ」を巡る摩擦が拡大
中国の旺盛な生産力(過剰生産)が欧州の産業を圧迫し、EUの警戒が強まっています。分断されがちな欧州の足並みと、中国の勢い——貿易のルール争いは、めぐりめぐって日本企業の輸出入にも効いてきます。
🗣 まわりの反応
- 欧州は「中国の過剰生産が域内産業を圧迫する」と警戒を強める
- 「欧州の足並みの乱れに中国がつけ込む」との分析も
L Lの見立て
“量で殴る”の限界を考えさせられる話です。供給を増やしすぎれば価格が壊れ、摩擦を生む。小さな商売でも同じで、量より、余人をもって代えがたい一点で立つほうが、価格競争に飲まれません。
Lazard / Wellington Management
05
「2時間28分の戦争」——米のマドゥロ拘束が残した宿題
今年1月、米軍がベネズエラのマドゥロ大統領を急襲・拘束し、麻薬取引の裁判のため米国へ移送。作戦はわずか2時間28分で、史上最短級の“戦争”とも。トランプ政権は「大統領の権限」と正当化しましたが、国連のグテーレス事務総長は「危険な前例」と懸念し、ブラジル・中国・仏など多くの国が非難。半年たった今も、「大国が単独で他国の指導者を捕らえてよいのか」という国際秩序の宿題が残っています。
🗣 まわりの反応
- 国連グテーレス事務総長「危険な前例」と懸念を表明
- ブラジル・中国・仏など多くの国が国際法違反と非難。米政権は「大統領の権限」と正当化
L Lの見立て
「速く終わった=成功」ではない。勝ち方が“前例”になり、次は自分に返ってくる。短期の勝利と、長期の秩序は別の問題。ビジネスでも、強引に勝った一件が業界の空気を変え、めぐって自分の首を絞めることがあります。勝ち方まで含めて勝つ、が大人の戦略です。
Brookings / Chatham House / PBS / CSIS